2023年の記事
自社のホームページが検索されるときのキーワードをご存知ですか?
GoogleのWebサービス『Search Console』には、ホームページを分析するためのさまざまな機能が搭載されています。その中の『検索パフォーマンス』の管理画面では、自社のホームページが検索されるときのキーワードと、検索結果ページでの表示順位・表示回数を確認することができます。
この画面で上位に表示されている検索キーワードの多くは、自社の社名や主なサービス名が含まれたものですが、時には思いがけないものが含まれていることがあります。例えばコンパスのホームページの場合は『株式会社コンパス』『ホームページ制作』『看板制作』など、検索結果に反映するように意図してホームページに含めた文言以外に、『インターネットセキュリティ』『メールが届かない』『厚木A病院』など、想定外の検索キーワードが表示回数の上位に入っています。ブログ記事や制作実績ページなどに含まれる情報がキーワードとなって、多様なニーズを持つ人々に検索されているという状況が推察できます。
ほかにも、病院のホームページの場合は具体的な症状や病名、メーカー系のホームページでは意外な製品の名称などが頻繁に検索されているという事例もあります。これらのデータは既存の自社サービスのみならず、新しいビジネスへの展開にも繋がる可能性もありますので、定期的に分析することをお勧めします。
Wordpressが「重い」「遅い」と感じたら
Wordpressで構築したホームページを運用中のお客様から「更新作業中の動作が重い」「ホームページの表示に時間がかかる」といったご相談を受けることがあります。元々Wordpressは右図上のようにデータベースにデータを保存し、ユーザーの要求に応じて情報を動的に取り出して表示する仕組みですので、右図下のような静的ホームページと比較すると、どうしても動作が遅く感じられてしまうケースが多くなります。特にスペックの低いサーバや比較的古めのサーバを使用している場合は、この傾向が顕著に現れるようです。さらに、データの肥大化やアクセス過多などによってサーバの負荷が高まり、ますます「重い」「遅い」ホームページになってしまうこともあります。こうなると、更新作業の担当者の負担が増すばかりか、ホームページを訪問するユーザーにも不満や不信感を感じさせてしまう恐れがありますので、早々に対処を行う必要があります。
対処の手順としては、まず現在の利用状況やサーバ環境などを調査して原因を特定し、続いて原因に合わせた措置を行います。Web安心サポート®をご利用中のホームページの調査については無償で行いますので、お気軽にお問合せください。
SEOの現状と未来 - 多様化するチャネルの有効活用
SEOとは『検索エンジン最適化』の略称です。ホームページの内容を検索エンジンが理解しやすいように最適化する施策のことで、インターネットユーザーにWeb上で正確かつ十分な情報を収集してもらうことが目的です。20年ほど前にはSEOに関する情報やSEO業者が氾濫し始め、重要キーワードの多用や被リンク(他のホームページからのリンク)の売買など、質より量を重視したようなSEO施策が行われていました。
しかし近年では、検索エンジンのシステムの進化によって不自然な施策を行うホームページの重要度が下がり、情報の充実度や信頼性の高さなど、実質的にユーザーにとって価値の高いホームページが評価される傾向にあります。このような背景から、開設したばかりのホームページや少数のページしかないホームページがSEOを行うには、現状では不利と言わざるを得ません。
一方、スマートフォンの普及に伴い、SNS、音声検索、位置情報と地図など、現在では情報検索の方法が多様化しています。これらの新しいチャネル(流入経路)によってホームページに来訪することなく、情報収集を完了したり店舗や病院を訪れたりするユーザーが増えているのです。昔のようにパソコンとGoogle・Yahoo!を対象にしたSEO施策のみでは、Web上でプロモーションを行うには不十分というのが現状です。「SEO」にとらわれず、さまざまなチャネルでユーザーに発見してもらえるような施策を行っていくことが重要です。
ご注意ください!アクセス解析Google Analyticsは『UA』の提供を終了します
Google Analyticsは、ホームページへの訪問者数の取得やデータ活用といったアクセス解析を行うためのWebサービスです。2005年の提供開始以来、多くのホームページで利用されていますが、2023年7月1日に従来のツールであるユニバーサルアナリティクス(以下、UA)におけるデータ取得の終了が告知されています。また、これまでに取得したUAのデータに関してGoogleの公式サイトには「少なくとも6か月間アクセスできます」と、いずれ閲覧できなくなることを仄めかす記載が見られます。
UAに代わる新しい仕様のアクセス解析ツールとしては、Google Analytics 4(以下、GA4)が提供されています。UAからGA4への移行については現在Google側が作業を進めているようで、管理者自身が手動で行うことも可能ですので、ある日突然アクセス解析ができなくなることはありません。GA4への移行後、UA停止までは2種類のツールを併用して、GA4の用語や画面、操作に慣れておくのもお勧めです。
注意点は、『移行』とはいえGA4の画面で参照できるのはGA4の使用開始時からのデータで、今までに取得したUAのデータがGA4に引き継がれるわけではない、ということです。従って、UAのデータを今後も使用したい場合は、管理画面で閲覧できなくなる前にダウンロードして保存しておく必要があります。データ保存の作業は弊社でも有償にて承りますので、必要なデータの種類や期間など、お気軽にご相談ください。
ホームページへの不正アクセスに関する注意喚起と予防策
下のグラフは、過去10年間のホームページの改ざん件数とマルウェアサイトの件数の推移です。10年前から一時減少していますが、近年は増加傾向にあります。
弊社では、ホームページのバックアップやCMSのアップデート、ホームページの監視などをパッケージにしたサービス『Web安心サポート®』を提供し、こうした改ざん被害の予防に務めています。しかし、不正アクセスを行うクラッカー側も次々と新しい技術を開発し、その行為はますます巧妙化していますので、弊社でも被害を完全に予防できるとは申し上げられません。
ホームページを管理するご担当者の方々には、このようなホームページへの不正アクセスの現状の把握と併せて、下記のような被害に対する予防の実施をお勧めいたします。
- Wordpress用のプラグインまたはテーマをインストールする場合は、それぞれの最終更新日、アップデートの頻度、導入数などを確認し、信頼の置けるプログラムかどうか判断した上で行ってください。
- 自社でCMSを管理している場合は、必ずCMSの本体プログラム、テーマ、プラグインのアップデートを行ってください。また、万一被害に遭った時に備えて定期的にホームページのバックアップデータを作成してください。
- 自社でWebサーバを管理している場合は、古いデータ、特に古いプログラムがWebサーバ上に残っていないかを確認の上、不要なデータを削除してください。
出展: 独立行政法人情報処理推進機構『情報セキュリティ白書2022』(2022年7月)、『JPCERT/CC インシデント報告対応レポート』(2013年~2022年)